完成間近かだったのに・・・
現場用の仮設トイレがまだ残る新築現場。
玄関の高級ドアだけはまだ養生用のビニールで覆われたまま。
通りすがりに目にとまり、車を止めた。
高気密高断熱の造りでデザインも色使いも斬新で素敵なお家だった。
引渡しまであと1週間といった状態で工事は止まっていた。
涙が出た。
デザインを見ていると、施主一家の家族構成や夢が伝わってくる。
きっと、「もう少しで引越しできるね!」と、子供といっしょに何度も現場に来ては語っていただろう。
夜には、各部屋部屋のカーテンや家具を決めるのに、サンプル帳を眺めながら楽しく悩んでいたことだろう。
いろんな夢がそれぞれにある。家を建てたり買ったりすることは、人生の中でもとりわけ大きな夢である。
それが東電に潰された。目前で・・・
あまりにも残酷な光景だった。
是非とも、一日も早く原発が収束し、新居に明かりが灯るよう祈りたい。
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